佳境を迎えたロシアW杯。
スタジアムは、美女たちの声援で盛り上がっているぞ!
本誌厳選の美女10人の声援姿をどうぞ!
(写真・JMPA)
佳境を迎えたロシアW杯。
スタジアムは、美女たちの声援で盛り上がっているぞ!
本誌厳選の美女10人の声援姿をどうぞ!
(写真・JMPA)
「ロシアW杯が集大成」と語ってきた本田圭佑(32)。その去就に注目が集まっている。
「本田はパチューカを退団してフリーの身。Jリーグ復帰はないと言ってきただけに、今大会で現役引退を考えている。常々『サッカーは人生を成功させるための過程』と語っているし、衰えも明らか。選手としての価値を下げてしまうなら、潔くユニホームを脱ぐでしょう」(サッカージャーナリスト・岩本義弘氏)
一方で、ピッチ外では絶好調。欧州、アジア、アフリカでのクラブ経営やサッカースクールの運営に始まり、個人ファンド「KSK AngelFund」を立ち上げている。
「投資先は多岐にわたり、4月にはドローン事業を手がける会社の株式を取得。彼が経営しているカンボジアやウガンダのサッカークラブの周辺は、未舗装の道路など、インフラが整っていない。そこで、ドローンを使って物流問題などを解消する計画を持っている」(一般紙記者)
第2の人生の準備は万端だ。
(週刊FLASH 2018年7月17日号)
大関・高安と“ガチンコ稽古”を終え、「精神的にもいい稽古ができた。手応えを持って(東京に)帰りたい」と、満足げに語ったのは稀勢の里(31)。6月15日から、徳島文理大でおこなわれた田子ノ浦部屋合宿の初日での発言だ。
しかし、師匠の田子ノ浦親方(42)は、「体は動いていた。100%じゃないけど。体を慣れさせないと。番数も増やしていければいい。自信をつけないと」と、どこか歯切れが悪い。
「田子ノ浦親方は番数を増やしたいと言っていたが、稀勢の里は相変わらず出稽古に消極的。稽古はいつも高安とばかりで、数が上がってこない。まだ相撲勘も戻っていないと見え、しきりに首を傾げる場面があった。力強い左のおっつけもあまり見られず、完治しているか疑問」(担当記者)
それを物語るような光景をキャッチしたのは、合宿初日の15日。稀勢の里は、午前11時前に体育館2階でおこなっていた稽古を終えると、1階に移動。付け人に手伝ってもらい、“電気治療” を始めたのだ。
このとき使っていたのが、伊藤超短波株式会社が製造する「コンビネーション刺激装置EU-910」なるもの。球界では前田健太、上原浩治などの選手が使用。柔道日本代表やラグビーのサンウルブズなども導入しているというこの機器、お値段はなんと1台で159万8400円(税込み)。
「捻挫や打撲、肉離れ、ヘルニアといった疾患部に超音波と強めの電気刺激を同時に加えることで、筋肉の可動域が広がり、痛みなどを緩和。疲労回復にも効果があります。手技より強力な振動により、治療期間の短縮が見込まれます。多くのスポーツ選手たちが大会直前に駆け込みで、この治療を受けに来ます」(整骨院とくしげ・徳重義雄院長)
超音波治療を経験した人によると、「ピリピリと痛みが走って、体の内部で筋肉が温められる感じがある」という。
3日間と短期間の合宿だったが、高安と連日三番稽古を敢行。計26勝6敗と大きく勝ち越し、復調をうかがわせた。だが、結局は8場所連続休場となり、ワースト記録を更新してしまった。
いま本当に痛んでいるのは、患部の左胸か、胸の内か――。
『写真:JMPA』
「任務を受けた瞬間からW杯終了までという気持ちだけでやってきた。今は任期をまっとうした気持ち」
7月5日、帰国後の会見でこう振り返ったのは、今月末で退任が決まっている西野朗監督(63)。
もともと契約は今大会までだったが、“神采配” 連発で、状況が一変。
「ハリルホジッチ前監督を解任した理由がコミュニケーション不足。そろそろ代表監督は日本人で、という流れになってきた。そこにきて、短期間で結果を出した西野監督の手腕は評価され、早くも続投要請が出ている」(担当記者)
じつは協会内部では、W杯後すぐに退任するのではなく、年内は続投させようと水面下で動いていた。
「9、10、11月に協会の大スポンサーであるキリンの主催するチャレンジ杯が毎月2試合、計6試合組まれていて、それを勇退試合と考えている。西野監督の年俸は約1億2000万円だが、期間を延長すれば、功労金という形で多く支払える」(民放関係者)
だが、本人が続投に意欲を見せているかといえばそうでもない。もともと「俺は現場(監督)を長くやりすぎた。もっと早く若手に道を譲るべきだった」が口癖。
「続投はありえない。短期間で結果を出したことは間違いありませんが、4年後のW杯を目指すとなると、また別物。ただ協会の強引な引き留めがあれば、代表コーチと東京五輪代表監督を兼務する森保一氏をサポートするという形で、2020年までやる可能性はある」(サッカージャーナリスト・岩本義弘氏)
一方で、西野監督を狙っているのは協会だけではない。そのイケメンぶりから、広告業界が触手を伸ばしている。
「日本代表関連のスポンサーを筆頭に、CM依頼が多く入ってくることは確実。代表監督ともなれば一本2000万円が相場だが、この活躍で3000万円以上にアップすることも。5社ならば、それだけで2億円近いカネが懐ろに入る」(大手広告代理店関係者)
西野監督への注目と期待は高まるばかりだ。
(週刊FLASH 2018年7月17日号)
『写真:JMPA』
「やり切った感覚です。選手寿命は延びているので半年後、1年後も十分やれる自信はある。ただ、大会前に決めていた」
W杯日本代表・長谷部誠(34)が、 日本代表からの引退を表明した。本田圭佑(32)も同様に、日本代表からの引退を明かしている。
では、その他の選手は、今後どうするのか。
岡崎慎司(32)も年齢を考えれば、最後のW杯となる公算が大きい。
「ただ本人は、代表にプライドを持っているし、まだ未練がある。そのため、できるだけ長く海外でプレーし、いつ代表に呼ばれても大丈夫なように備えたいと。もっとも、次のカタールW杯となると36歳。そこまではさすがに厳しい」(サッカーライター)
一方、今大会で自信を取り戻したのが香川真司(29)だ。
「西野監督になって、“自分の居場所” と認識していたトップ下でプレーしただけに、復活の兆しが見えた。ドルトムントでは新シーズンに新監督を迎えることもあり、心機一転、ブンデス王者を目指すことから始まるだろう」(同前)
W杯は世界最大の祭典であると同時に、選手の見本市とも呼ばれる。その意味でもっとも得したのが、司令塔として活躍した柴崎岳(26)だ。
2021年6月までスペインのヘタフェと契約しているが、価値が急騰していることから、チームは好条件のオファーが届けば、移籍を容認する構え。
「今年度の年俸は約1億円といわれるなか、移籍が実現すれば年俸は一気に3〜4倍が見込まれる。まだ若く、移籍金が20億円となっても不思議ではない。
ほかにも高評価を得ているのが鹿島の昌子源。25歳という年齢、年俸が7000万円と格安のため、もし移籍となれば、年俸が倍以上になることは間違いない」(サッカー専門誌記者)
逆に活躍しながらも損をしたのが大迫勇也(28)と乾貴士(30)だ。ともに、W杯前に移籍の契約がすんでいたため、活躍しても新年俸に反映されない。
「大迫は3年契約の年俸2億円、乾は3年契約の年俸2億5000万円。もしW杯後に契約していたら、年俸は倍以上になっていた」(同前)
4年周期は微妙な間隔で、W杯直後に20代後半の選手を中心にチームを作ると、本番まで持たないこともある。
「大会後に代表から外れるのが、年齢的にいっても長谷部誠、本田、岡崎あたり。川島永嗣は35歳とベテランですが、GKは息の長いポジションなので、選ばれる可能性があります。
また、今回はっきりしたのは、今後は柴崎中心のチームになっていくということ。それほど彼は、今大会で価値を上げました。また、大迫、香川、乾も残るでしょう。主将は経験値からいっても吉田麻也が有力。
ただ新戦力となれば、直前の落選組を含め、これといった名前が挙がってこない。久保建英? Jリーグでも主戦場はJ3で、J1となればまだ見劣りする。短期間で入るためには、バルセロナに復帰し、急成長するしかない。ただ現状、それも難しいように感じます」(サッカージャーナリスト・岩本義弘氏)
W杯が終わっても、西野ジャパンの放つ熱気が冷めることはない。
(週刊FLASH 2018年7月17日号)
女子ゴルフに導入された「リランキング制度」。これまでは、
QTランキング上位であれば、ツアーのほぼ全試合に出場できた。
だが、今季から2回のリランキング(以下、RR)を実施。1回めは、「アース・モンダミンカップ」(6月24日終了)まででノーシード選手のうち、獲得賞金上位35位を目処に次回RRまでの出場権が与えられる。
それに漏れると、7月の「ニッポンハムレディス」以降の出場権は主催者推薦に頼るしかない。あのアン・シネは82位に沈んだ。
次のRRは開幕から9月下旬までの累積成績に基づくので、今季は前半戦の活躍が重要だった。そのなかで躍動したのが、米ツアー日本人最年少優勝を果たした畑岡奈紗を擁する「黄金世代」の新人たち。
なかでも制度の恩恵を受けたのは、下部ツアーから得た出場権を確実にものにした原英莉花。そこで、後半戦でも活躍が
期待される原に話を聞いた。
「QTの結果が悪かったので、RRはありがたいというか、ホッとしたという思いが強いです。下部ツアーにしか出られないはずが、来季のシードまで見据えられる位置にいられるのは幸せだと思っています。100ヤード以内のプレーが得意なので、ショートゲームを見てもらえたら嬉しいです」
後半戦はニューヒロインに目が釘づけだ。
「今なら誰にも負けない。そう思っていた。先場所が始まる前から、自分が勝つイメージしかなかったよ」
名古屋場所でひときわ大きな歓声を浴びている新大関の栃ノ心(30)。先場所は13勝2敗で文句なしの大関昇進を決めた。なかでも、横綱・白鵬を26回めの対戦で初めて降した一番は「栃ノ心、強し」を印象づけた。その一番について語ったのが冒頭の言葉だ。
「調子がよくて初日から連勝していたし、自信はあった」
5年前の右膝の大怪我などもあり、新入幕から60場所での大関はスロー昇進の1位タイ記録だ。
「膝がずっと痛かったんだ。水が溜まったりね。最近やっとよくなってきて、力が入るようになったよ」
もうひとつ大きく変わったことがある。2017年11月、長女が誕生したことだ。
「もちろん、それも力になっているよ。この前、やっと会えたんだ。嬉しかった」
先場所後、ジョージアに帰国。大統領との面会や取材と多忙なスケジュールに追われたが、初めて我が子をその腕に抱くことができたという。
祖父はサンボのソ連王者。栃ノ心自身もサンボの欧州ジュニア王者、柔道では欧州ジュニア銀メダルの実績がある。
「相撲に出会わなかったら、今も柔道をやっていたと思う。柔道で五輪に出るのが、子供のころの夢だったんだ」
サンボや柔道で鍛えた下半身に、鎧のような上半身の筋肉。こんな「西洋甲冑」にまわしを摑まれたら、身動きが取れない。その力強さを象徴するのが「吊り出し」だ。近年は力士の大型化の影響もあって激減し、「幻の決まり手」になりつつある。
2018年五月場所までの3場所の幕内の取組で、「吊り出し」はわずか2回。栃ノ心の吊り出しでの勝利数20は、現役関取では断トツだ。
「気持ちいいよね、吊り出しで勝つと。本当はもっと吊り出しで勝てたと思うんだけど、俵が気になって下ろしてしまうんだよ。吊ったまま外に出ても勝ちなんだけどね」
そんな名手も、一度だけ吊り出しで負けたことがある。
「覚えてる。相手は把瑠都関(取組は2009年)。子供みたいに吊り上げられて何もできなかった。背中が照明に近くなって熱かったのを覚えてる。アチチチッて(笑)」
名古屋での目標は「二桁勝利、そしてもちろん優勝」と新大関。豪快な吊り出しに期待が集まる。
(週刊FLASH 2018年7月24・31日合併号)
7月9日に再昇格した日本ハムのドラフト1位ルーキー・清宮幸太郎(19)。残念ながら、球宴こと「マイナビオールスターゲーム2018」には出場できないが、7月12日に青森県弘前市でおこなわれる「フレッシュオールスターゲーム」には出場する予定だ。
【関連記事:清宮幸太郎「すごさはボールが潰れる音でわかる」】
キャンプ中の故障、病気で開幕一軍こそ逃したものの、5月1日に一軍昇格を果たした清宮。そのときは「ゴジラ松井と同日一軍昇格」、5月2日に高卒新人で初打席初安打を達成したときには、「ゴジラ松井超え」と騒がれた。
高校新記録の通算111本塁打という鳴り物入りでプロ球界にやってきた清宮にとって、平成屈指のスラッガー・松井秀喜(44)と比較されるのは毎度のこと。
だが、7月9日時点の清宮の一軍成績は打率.176、1本塁打と少し期待外れ感が否めない。松井は高校通算本塁打が60本と清宮の半数ほどだが、ルーキーイヤーを終えたときの一軍成績は打率.223、11本塁打だった。
清宮はゴジラ松井よりも、大成できないのか……。
だが、2人の成績を二軍でのものに注目すると、少し印象が変わってくる。
いまから25年前、1993年にルーキーだった松井も開幕は二軍スタート。5月1日に一軍デビューを果たしたものの、成績は振るわず7月9日に二軍降格。
奇しくも清宮が青森県でフレッシュオールスターに臨む7月12日と同時期の7月10日から、松井も二軍戦の東北遠征に出ていた。
1993年の「フレッシュオールスター」は7月19日に開催。そこまでの松井氏の二軍成績は打率.279、6本塁打。一方、清宮は7月9日時点で打率は.226ながら、本塁打は15本。なんと大幅に松井を上回っている。ここは、二軍戦で大活躍中の清宮に後半戦への期待を膨らませたいところ。
だが、こんな見方をする人も。
「二軍でここまで打って一軍でパッとしないのは、かつて慶大から鳴り物入りで巨人に入団したが大成せず、『二軍の帝王』と言われた大森剛選手を彷彿させます。
清宮は二軍に降格された最初の試合から2本塁打を放った。ですが、松井の場合は一軍で苦戦しているときは二軍でも苦戦していて、二軍降格後の初戦は2三振。調子の波は上でも下でも一緒だった」(スポーツ紙記者)
フロックか大器か――それだけで周囲が放っておかないのはスターの証拠だ。
挨拶する本田圭佑、車に乗り込む酒井宏樹、大迫勇也は社内で運転手に指示を出す
「次はケイスケ・ホンダ!」
店内に響きわたる掛け声に、本田圭佑(32)は「W杯は選手にとっていちばん幸せな場所なんです!」と応戦。
7月5日午前11時、西野ジャパンの面々を見ようと成田空港に駆けつけたファンは、徹夜組も含め、800人にも及んだ。
それから9時間後、蒼き戦士たちは長旅の疲れも見せず、都内の有名焼き肉店に集結。ようやくW杯のプレッシャーから解放されたからか、長谷部誠(34)を中心に、“解散式” はスタートから異常な盛り上がりを見せた。
選手やスタッフが、代わる代わるスピーチするたびに巻き起こる爆笑。その笑い声は、通りを挟んでいても聞こえてくるほど。
まさに無礼講で、先輩後輩の関係は、ここではなし。歴代最高のキャプテンと称される長谷部に対しても、若手から「ハセベ!」のコールが。ノリは、まるで学生コンパだ。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。そして「そろそろ締めの挨拶を」と指名されたのが、“ダジャレ王” 手倉森誠コーチ(50)だった。
「私も酒が大好きなんですが、酒(さけ)の繫がりは、避け(さけ)られない人との繫がりなんです」
一瞬の間はあったものの、またもや爆笑。午後10時半には一次会が終了。すると、店内から「二次会のお店は、地下駐車場があるから、バレないように車で入って!」との叫び声が。
“延長戦” も満喫したイレブンの体力は半端なかった。
(週刊FLASH 2018年7月24・31日合併号)
2人の仲のよさは、ファンの間で噂になっていた。キス写真は、それが男女の友情ではないことを物語る。
「神童」「キックボクシング史上最高の天才」と呼ばれる格闘家・那須川天心(19)。
15歳でプロデビューして以来、戦無敗のまま、6月17日にはムエタイの強豪、ロッタン・ジットムアンノンと戦った、格闘技界のスーパースターだ。
その那須川が、得意技の「稲妻の左ストレート」ならぬ「稲妻のキス」を繰り出す相手は、女子格闘家の浅倉カンナ(20)だ。
「2人は同じ千葉県松戸市の出身。年は浅倉選手が1歳上です。以前から知り合いでしたが、昨年1月ごろから交際を始めました」(2人の知人)
浅倉は17歳でプロ格闘家デビューし「女子高生ファイター」として話題になった。2017年末のRIZIN女子トーナメント決勝では、最強といわれていたRENA(26)を裸絞めで降し、優勝している。
「2人とも有名なので、デートはもっぱら那須川の部屋が多いそうです。彼は友達と二人暮らしなのですが、親しい友人には浅倉を『俺の彼女』と紹介していると聞きました。
友人だけが見られるSNSに、浅倉とのツーショット写真を投稿したことがあるそうなので、この写真もその一枚かもしれません」(同前)
本誌が入手した写真には、キスをする2人を撮影する人物の姿が窓に映っている。オープンな交際のようだ。
「那須川のほうがゾッコンらしい。あれほどの選手だから女性にはモテモテですが、練習の苦しみや減量の苦労、勝利の味を知っている浅倉は、いちばん心を許せる相手なのでしょう。所属ジムの代表である那須川の父親をはじめ、双方の親も公認のつき合いだとか」(同前)
那須川を直撃した。
ーー浅倉選手と交際を?
「いや、してないです」
ーー1年半ほど交際していると聞いてます。
「誰から聞いたんですか?」
ーー部屋でキスをしている写真がある。おつき合いしていると思えるのですが。
「あ、まあ……。そうですね」
ーーお父さんも認めている?
「それはわからないです」
最後は交際を否定せず、ジムへの階段を上っていった。那須川のマネージャーにも確認したが、返答はなし。浅倉の所属ジムの代表は「初めて知りました。びっくりしております」と答えた。
無敵の王者も、彼女には勝てない!?
(週刊FLASH 2018年7月3日号)
『小学校の運動会で』
「そろそろ(囲み)取材はいいですか? このあと、彼との練習がありますから」と、嬉しそうに、その場を後にした松井秀喜氏(44)。
2018年2月、臨時コーチとして参加した巨人の一軍キャンプでの一幕だ。松井氏が「彼」と呼んだのは岡本和真(21)。まだ、 “ブレイク前夜” のことだった。
21歳というと、「就活」真っ最中の大学4年生と同世代。にもかかわらず、今季の岡本は大活躍。王貞治氏に次ぐ年少記録で、第89代巨人軍4番に座り、前半戦82試合を終えてチーム最多の16本塁打、リーグ4位タイの50打点。
この若武者を松井氏が気に入っているのには理由がある。松井氏は臨時コーチとしてキャンプに参加すると、「どんなことでもいいから、気軽に声をかけてきてください」と呼びかける。
だが、「指示待ち」「打たれ弱い」などと揶揄される世代とあってか、進んで指導を受ける若手選手はいない。しかし、岡本は違った。唯一、自ら指導を乞うたのだ。
「多くのコーチ、OBがなにかとアドバイスしてきたが、納得しないと岡本は受け入れなかった。だが、松井氏からの、軸足に重心を残すという打撃論と精神面のアドバイスにはうなずいた。それが今季のブレイクに繋がった」(担当記者)
高校野球の強豪・智辯学園からドラフト1位で入団したとあって、期待は大きかった。
「岡本は物怖じしない性格だが、周囲からは『期待が大きいのに、危機感がないのか?』と思われていた。しかし、本当は人の見ていないところで黙々と練習する選手」(同前)
『巨人ファンはどこへ行ったのか?』の著者で、長年岡本を取材している菊地高弘氏も、あるエピソードを語る。
「わかりやすく言うと、あまのじゃくな性格です。中学時代、強いチームにいたので、高校の監督が見に来る。アピールしたいのが普通の選手だと思うのですが、岡本の場合は誰かに見られて張り切るというのは違うと感じて、わざとずっとセカンドゴロを打っていたそうです(笑)」
そんな “大物感” を醸し出す岡本には、ほかにもいまどきの若者らしからぬ逸話がある。
「開幕からのスタメンを勝ち取った大きな要因は、オープン戦で打点が12球団トップだったから。だが、この成績をコーチや坂本勇人、長野久義らが『どうせオープン戦だけの打上げ花火だろ』と茶化した。言われたときは笑ってごまかしていた岡本だが、じつは相当悔しく、負けじ魂に火がついた」(巨人軍関係者)
オジサンたちが新入社員を、「どうせすぐダメになるだろ」と茶化したら、“パワハラ案件” になりそうなものだが、岡本はこれを発奮材料に変えた。交流戦終了時点で、打率.322、12本塁打、43打点と文句なしの成績だ。
最後に、小学校時代に所属していた「軟式野球カインド子供会」の監督だった藤井利夫さんが “怪物伝説” を語る。
「選手が少なかったこともありますが、小学校2年生で岡本に投手をやらせてみようと。それで先発させると、全国大会出場経験のある強豪チームを完封したんです。そんなことがあって、岡本を警戒し、偵察しようと、急に多くのチームから練習試合の申し込みがあったんです」
怒りをバネにした若武者に、巨人唯一の光明がある。
(週刊FLASH 2018年7月10日号)
「まだ三役クラスは雲の上。力の差は感じますけど、今はとにかく稽古しかないです」
七月場所で初優勝を飾った御嶽海(25)が、かつて本誌にそう語ったのは2015年12月。学生横綱のタイトルを引っ提げてプロ入りし、出世のスピードに髪が伸びるのが追いつかず、ようやく髷を結えるようになった直後のインタビューだった。
あれから2年半。ついに、賜杯を手にした。九月場所は、いよいよ大関獲りに挑戦だ。
本誌は何度も御嶽海にインタビューをおこなってきたが、それらを読み返すと、意識の変化が窺える。
「大関ですか? 特に意識はないですよ。ないですけど、一番一番白星を重ねていけば、いつかそこに辿り着くんじゃないですか」(2017年2月)
「この地位(4場所連続関脇・当時)にいるわけで、上(大関)を目指さなければいけないのは必然ですから。まあ、言葉で言うよりも『今年なっちゃうんだろうな』くらいの気持ちでいきます」(2018年1月)
思えば、最初のインタビューから、初々しさのなかにも、溢れる自信を感じさせるオーラがあった。口癖は、「自信がなければこの世界(プロ)に入ってないですよ」。
だが土俵を離れると、その素顔はいたって陽気だ。
「最近はどこへ行っても『あ、御嶽海だ』って言われるようになったんですよ。でも、全然モテないんですよね。バレンタインもチョコ5、6個ですから。もうちょっともらえると思ってたんですけどね……。ああ、モテたいな。モテてみたいな〜」(2017年2月)
その性格は、フィリピン出身の美人ママ・マルガリータさんから受け継いだようだ。
「ヒーくん(本名は大道久司)は、元気で遊びまわる子だったけど、家事もよく手伝ってくれました。今でも帰ってくると、『ママは休んでて。僕が食器洗うから』と言ってくれます。料理も得意で、エビチリとか天ぷらとか作ってくれるんですよ」
元横綱・日馬富士のファンだったというマルガリータさんだが、本場所中はたびたび客席から愛息に声援を送る。
長野県出身力士の優勝は208年ぶり。史上最強といわれ伝説の力士・雷電爲右衛門以来というから、大相撲の歴史に刻まれる快挙だ。
(週刊FLASH 2018年8月7日号)
『原英莉花』
観測史上最高気温を更新するほど、全国的な猛暑が続く日本において、史上最高にアツい世代が女子プロゴルフ界を席巻している。
原英莉花、三浦桃華、新垣比菜ら黄金世代と呼ばれる、1998年度生まれの女子プロゴルファーだ。
「日本女子オープンで史上初のアマチュア優勝を果たした畑岡奈紗、ツアー最年少優勝記録を持つ勝みなみが代表的ですが、実力とともに人気急上昇なのは、原、三浦、新垣の3人です」(ゴルフ雑誌記者)
彼女たちの世代が高校卒業してから初めてプロテストを受験したのが2017年。この年の合格者22名のうち、半数の11名がこの世代なのだ。高卒一発合格を11名も擁する世代は極めて稀である。
ジャンボ尾崎の息子がコーチを務める原英莉花が、本誌にこう語る。
「試合とお休みの切り替えはうまくできています。お休みの日はカラオケに行ったり、エッセイを読んだりします。ウエアは、紺や白のシンプルなデザインのものが好きですね」
『三浦桃華』
前出・ゴルフ雑誌記者が、新顔ヒロインたちの活躍を楽しむには、ぜひSNSをチェックしたいと言う。
「ジュニア時代から大会で交流している彼女たちは、当然SNSで日々通じ合っています。インスタグラム、ツイッターなどには、同期のコたちとの写真やオフショットが満載。
原英莉花のインスタにはジャンボ邸での練習風景などが載っていました。三浦桃香のインスタには、新垣比菜とのお揃いコーデのツーショットも。まだ若干20歳の初々しい姿、仲がいい様子が伝わってきます」
夏の間も毎週末ツアーがあり、地上波のテレビ中継もある。
うだるような暑さのときこそ、彼女たちのプレーと笑顔に癒されたい。
『新垣比菜』
はらえりか
神奈川県出身 173センチ 八頭身の長身を生かした力強いショットが魅力。コーチ兼キャディをジャンボ尾崎の息子・尾崎智春氏が務める。
みうらももか
宮崎県出身 いまもサポートする母のすすめで9歳からゴルフを始め、日章学園高校時代の2014年には2回のベストアマに。平均飛距離は6位(7月5日時点)と意外にも飛ばし屋。アイドル並みの容姿には、5月に同組でラウンドしたイ・ボミも「いちばんかわいい!」と発言
あらかきひな
沖縄県出身 小学生時代からプロツアーに出場するなど、黄金世代でも実力◎。高校タイトルを総なめにし、2015年には下部ツアーで史上3人めとなるアマ優勝を果たす。2017年は6戦めの「サイバーエージェント」でプロ初優勝
「すごく助かってますよ。『業務スーパー』様様です」
業務スーパーへの愛をそう語るのは、大相撲・式秀部屋おかみさんのめぐみさん。
「食べることも力士の仕事と考え、親方は『食育』を大切にしています。力士たちにはちゃんこ鍋だけじゃなく、一品でも多く、バランスよく食べさせたい。だからこそ、安くて量が多い、そして品物がいい業務スーパーはなくてはならない存在です」
19人の力士を抱える式秀部屋。大型の業務用冷凍・冷蔵庫の中は業務スーパーの品物がぎっしりだ。買い出しは約10日に一度。毎回十数万円、多いときは20万円以上を業務スーパーでお買い上げするのだとか。
「名古屋場所(七月場所)は、季節的に力士たちには過酷な場所です。暑さに負けない体をつくるために、しっかり食べさせないとね」
相撲部屋と業務スーパーは相性抜群。「明るく楽しく元気よく」をモットーに、式秀部屋の力士たちはもりもり食べて、今日も稽古に励む。
【密着! 式秀部屋 買い出しの1日】
●買い出しに出発!
ちゃんこを食べ、一休みしたところで買い出しへ。向かうは部屋がある茨城県龍ケ崎市から車で20分ほどの「業務スーパー牛久店」。
●店長がつきっきりでエスコート
冷凍肉を中心にガンガン買いまくるおかみさん。店長は手伝いながら「この新商品、おすすめです!」と営業トークも忘れない。
●買い物リストはLINEで共有
品数がハンパないだけに、買い出し前にリストを作成しておく。この日の買い出し当番は宇瑠寅と潮来桜。
●力士の食べっぷり、ハンパないって
卵を25パック買い込む宇瑠寅。ほかに砂糖10袋、食塩15袋、ハヤシライスのルー15箱……すごい。
●力士の食欲恐るべし! 肉類合計93キロ!
冷凍鶏もも36キロ、豚切り落とし14キロ、豚ロース12キロなどなど。冷凍食品が多いため、おかみさんはゴム手袋持参。
●お買い上げ13万円也!
レジを通すのも一苦労。会計だけで約20分。あまりの買いっぷりに、店に居合わせた外国人も口をあんぐりと開けていた。
●段ボール箱20箱、買い出し終了
買いも買ったり、総重量は150キロ(推定)。大型車いっぱいに品物を詰め込み、部屋へ。「後援会からいただくものや地元スーパーで買うものも多いですが、やっぱり『業務さん』は頼りになります」とおかみさん。
(週刊FLASH 2018年7月17日号)
8月5日に開幕した第100回の夏の全国高校野球選手権大会。史上最多の56校が、3代目の深紅の大優勝旗を懸けて熱戦を繰り広げる。そんな記念大会の「裏見どころ」をお届けします!
【関連記事:高校野球芸人かみじょうたけしが選ぶ「夏の甲子園」名勝負】
■注目度の高い3人
日米スカウトの今大会注目度No.1は、小園海斗遊撃手(報徳学園)だ。プロ球界最年長スカウト、広島の苑田聡彦氏は、丸佳浩のようなタイプと絶賛する。
「広角に打てるし、バットに乗せて運べるので飛距離も出る。守備も一歩めのスタートがいい。球際にも強いし、肩、走力も申し分ない」
フィラデルフィア・フィリーズの大慈彌功・環太平洋担当部長は身体能力の高さに注目。
「外野の芝生エリア付近の深い守備位置は、強靱な脚力と強肩の証し。最近のメジャーは、肩と脚力のある選手を重視する傾向がある。今大会いちばんメジャーに近い選手」
続いては、中学時代に小園とは枚方ボーイズのチームメイトだった藤原恭大外野手(大阪桐蔭)。
「野球センスが抜群。打撃もしなやかで、率を残せるタイプ。なにより、プロ向きの気迫が素晴らしい」(苑田氏)
「打撃力が高く、選球眼もいい。50メートル5.7秒の俊足と鉄砲肩も魅力」(大慈彌氏)
“二刀流” の根尾昂(大阪桐蔭)も高評価。
「打撃面に弱点は見当たらない。スイングもプロ並みに速い。ただ、将来は投手としてより、ショートを守らせたい。2、3年後の成長が楽しみ」(パ・リーグスカウト)
「広角へ打ち分ける積極的な打撃が魅力だが、それ以上に将来メジャーで、全162試合を戦い抜くだけの体力とパワーがある」(大慈彌氏)
以上が、日米スカウトが注目する今大会のビッグ3だ。
■大器を予感させる逸材
大器を予感させる球児はほかにもいる。父親がコンゴ人のハーフ、万波中正外野手(横浜)は、桁外れのパワーが魅力。
「投げては140キロ台後半、打ってはバックスクリーン直撃弾。甲子園で好成績を収めたら、ドラフト3位以内に入る」(前出、パ・スカウト)
林晃汰三塁手(智辯和歌山)は、左右に一発を狙える長距離砲。野村佑希投手(花咲徳栄)は内野手も兼任。だが、スカウト陣は打撃力に高い将来性を見出す。
U-18日本代表候補の吉田輝星投手(金足農)は、今大会No.1の呼び声。打者との駆け引きに加え、フィールディングもいい。楽天の則本昴大タイプ。
190センチの長身からMAX145キロを投げ下ろす大型右腕・渡邉勇太朗投手(浦和学院)も、大化けしそうな予感だ。
(週刊FLASH 2018年8月21・28日合併号)
「甘え以外の何物でもない」
名将・野村克也氏(83)は、高橋由伸監督(43)率いる巨人の現状をこう一喝する。
「高橋監督は野球を知っているのか? ということ。これまで何回も言ってきたが、外野手出身に名監督は生まれにくい。野球用語に『ダイヤモンド』があるけど、大事なことは投手、捕手を含めた内野でやっているんだ。一般社会でも仕事のできない社員は『外野に行ってろ!』といった具合に言われるだろ」
83歳となったいまも、ノムさんは巨人戦を中心に現場に足を運ぶ。ただ、「新聞の原稿に困る」というほど、中身のない試合内容に眉を顰める。
「正しい野球とは? と俺はよく考えるんだけど、それはチームに合った采配を振るうことだと思っている。監督は一日で3試合しなければいけないんだ。
まず試合前に相手のスタメンなどを見て、その日の戦況を予測する“想像野球”。次が試合中の“実戦野球”。そして試合後の“反省野球”。だから、監督は一日に3試合。そうしたことを考えている監督が、12球団でどれだけいるのか。
たとえば、初回にノーアウトで一塁の場面。巨人じゃ、ほとんどがバントだな。これをどう考えるか? もしエース・菅野智之が投げているなら、バントもわかる。1点取れば勝てるとなるから。これが“想像野球”だ。
ところが高橋監督は菅野じゃなく、それほど信頼のない投手が投げていてもバント。相手は、むしろワンアウトくれて喜ぶよ。プロというのは高校、大学、社会人の模範とならなければいけない。こんな野球を見せて、はたして模範といえるのか。はなはだ疑問だね」
もうひとつ、ノムさんは巨人が勝ちきれない要因を「3捕手併用にある」と分析する。
「捕手はほかのポジションと比べて、育てるのに時間がかかる。経験が重要視されるし、野球の試合における“脚本家”なんだよ。つまり、野球というドラマを作っているわけ。その脚本家をまるで日替わりのように、ころころ代えてどうする。
リードや配球だってそれぞれ違うわけだし、投手だって慌てるよ。捕手は、少々失敗に目を瞑ってでも、固定したほうがいい。優勝チームに名捕手ありなんだから」
巨人の捕手は大学、社会人出身ばかり。そのドラフト戦略にも苦言を呈する。
「これは俺の持論だけど、プロの捕手は高卒のほうがいいと思っている。入団後、18歳から22歳が、いちばん野球を覚える大切な時期。そこで大学や社会人に進んで違った考えを教えられると、忘れさせるのに時間がかかるんだ。
アマとプロの野球は違う。アマは一回負けたら終わりの明日なき戦い。プロはシーズンを通して結果を出すわけだ。だからこそ、過去に名捕手といわれているのは、ほとんどが高卒。まあ、いい捕手を育てれば、チーム作りの半分はできたと言っても過言ではない。それくらい重要なポジション。
その意味でも、巨人が捕手出身の村田真一をヘッドコーチにしたことはいいアイデアだと思う。ただし、彼に発言権があるかどうか」
ノムさんの視線は厳しい。
(週刊FLASH 2018年8月21・28日合併号)
8月5日に開幕した第100回の夏の全国高校野球選手権大会。史上最多の56校が、3代目の深紅の大優勝旗を懸けて熱戦を繰り広げる。そんな記念大会の「裏見どころ」は? 三度の飯より高校野球が大好きな、いけだてつや(35)が抱腹絶倒の裏ネタを披露する。
まずは、今大会優勝候補筆頭、大阪桐蔭を率いる西谷浩一監督のエピソードから。
【関連記事:かみじょうたけしが選ぶ大阪桐蔭「夏の甲子園」名勝負】
「体が大きいせいか、選手と同じ大きさのフォント(書体)のユニホームを着ると、TOINの文字が小さく見えるんです。それを嫌ってフォントを選手より1.5倍も大きくしたユニホームを着ています」
古豪の龍谷大平安は、春夏通算100勝まであと1勝。原田英彦監督も、ユニホームへの思い入れは人一倍強い。
「HEIANの文字を美しく見せるため、筋トレを怠らない。だけど最近は、筋肉をつけすぎたのか、ノックする際におっぱい周辺の筋肉が邪魔で振りづらそうです」
「平安愛」も強烈すぎるのだという。
「奥さんがユニホームと下着を一緒に洗濯しようとしたら、激怒して離婚騒ぎになったというエピソードがあります。今夏、府大会を勝ち上がるたびに、『お前たち、最高だぜ~!』と叫ぶのがお約束。このセリフは、ディズニーシーのタートル・トークを真似たものなんです」
大阪桐蔭の対抗馬と目される智辯和歌山は、目下ライバルに公式戦5連敗中。高嶋仁監督は雪辱に燃えている。
「年間80回、自宅から徒歩で片道20キロの高野山へ赴き、滝行に励んでいます。道すがら、打順の構想を練る。旅好きで、好きな番組は『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系)」
強豪・横浜の平田徹監督と選手には微妙な距離が……。
「活躍した選手にハグやキスをする癖があるんです。昨夏、本塁打を放った増田珠選手が、ベンチで監督のハグを避ける身ぶりをしていました」
明石商の狭間善徳監督は、派手なパフォーマンスが有名。
「つねに感情を抑えることなく爆発させるので、選手が驚くほどの喜び方をします。パフォーマンスに注目です」
藤蔭の原秀登監督は、28年ぶりに母校を甲子園へ導く。28年前は、自身が選手宣誓をした経験を持つという。
「県大会で優勝したときの映像を、監督の娘がツイッターに上げて話題になりました。日ごろ、選手にガッツポーズ禁止を命じる原監督ですが、『これが選手にガッツポーズをするなっていう監督(父)のガッツポーズです』と、娘の説明書きが笑いを誘いました」
広陵の中井哲之監督は、第62回大会(1980年)に1番ショートで出場。準々決勝の天理戦2対4で敗退。
「天理の名物応援曲『ワッショイ』がトラウマとなって、母校へ『ワッショイ』のような、相手チームに圧をかける応援曲を依頼したんです。完成したのが『チアソング』。昨夏の準決勝、この応援歌の後押しもあって、天理に雪辱を果たしました。タオルを使った応援は、いまや甲子園の名物となっています」
12年連続出場を果たした聖光学院の斎藤智也監督は、中学生からの人望が厚い。
「強豪校にもかかわらず、いっさいスカウトをおこなわない。選手は斎藤監督に憧れて入部してくる。練習量もすごすぎる。24時間寝ないでひたすらバットを振る合宿を張ったり、熊よけの鈴だけを身につけ、山を登り下りして心身を鍛え抜くんです」
個性派揃いの監督たちもアツいぞ!
いけだてつや
人力舎に所属するピン芸人。熊本市立(現・必由館)高校時代は野球部所属。本業の合間を縫って、将来性のある高校球児の名を聞きつけては全国行脚。有名監督の知り合い多数
(週刊FLASH 2018年8月21・28日合併号)
名将・野村克也氏(83)は、巨人の現状を「甘え以外の何物でもない」 と一喝する。
2012年以来の日本一奪回のため、2018年も投打ともに他球団の主力を補強したが、話題はグラウンド外の “愚行” ばかり。つい先日もその責任を取り、オーナーが辞任した。さあ「ボヤキ節」がスタートだ。
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■不祥事ばかりの巨人
「歴史も伝統もある巨人が球界のリーダーであるのはいい。でも、それならば模範になるチームであってほしい。 ところが不祥事が多い。その責任はどこにある? 当事者はもちろんで、トップであるオーナーがやめることも仕方がない。
だが、それだけで片づけていいのか。俺は選手を獲ってきたスカウトや編成部にも責任はあると思う。獲る際に交友関係や性格などをしっかりとチェックすべき。問題を起こす選手は、過去に前兆がある。阪神の監督時代、俺は特に厳しく調べさせたよ」
■「実力のパ」は当分続くのか
この10年、日本シリーズの覇権は8度、パ・リーグが制している。「実力のパ」は当分の間続くのだろうか。
「日本シリーズ、交流戦などを見てもパ・リーグ優位は続くだろうね。また、西武が好調だけど、辻発彦監督の存在も大きい。彼は広岡達朗さん、森祇晶、そして手前味噌になるけど、俺の影響を受けているからな。いい野球を教わっていると思う。彼なら一日3試合の考えをもとに、采配できると期待しているよ」
■噂される16球団化
ここにきて、球界では16球団化が噂されるなど、新たな局面を迎えようとしている。
「俺が南海で現役のころは東京、関西に4球団ずつと偏っていた。それでオーナーに、徳島にホームを置いてはどうかと進言したんだ。ここには南海のフェリーが通っていた。
だが、結局は却下。でも 現在、日本ハムが北海道、楽天が東北に行って本当によかっただろ?
いまでもそうだけど、四国に球団がないのは不自然だと思う。あれだけ高校野球が盛んで、まさに『野球県』だから。四国を含めて2チームくらい増やしてもいいと思う。それくらいしか日本球界には話題がないからな(苦笑)。
大谷翔平がエンゼルス入りしたとき、ファンの目がすべて彼にいってしまった。大谷の活躍は嬉しいけど、寂しさもある。
もう一度、ファンを取り戻すために、球団を増やすこと、見本になる本物の野球とはどんなものなのかを真剣に考えてもらいたい。それが提言? いやいや、野球を見すぎた俺の遺言だよ(笑)」
(週刊FLASH 2018年8月21・28日合併号)
『プロ注目の根尾昂くんは偏差値70』
第100回の記念大会である夏の甲子園の優勝候補である大阪桐蔭高校は、同時に関西で指折りの進学校でもある。なぜ「大阪桐蔭」は勝ち続けるのか。
まずは、野球部の話から。現在、セ・リーグの首位打者を争っている、平田良介(30・中日 2006年卒)に話を聞いた。平田は高校通算70本塁打、甲子園通算5本塁打を放った。
「地元の大阪で甲子園を目指したくなったとき、当時はPL学園のほうがレベルが高かった。ですが上下関係が厳しそうで、僕は選択肢に入れていなかった。
【関連記事:かみじょうたけしが選ぶ大阪桐蔭「夏の甲子園」名勝負】
最終的に大阪桐蔭を選びました。僕が1年生のころは、決まった3年生の付き人になって、道具の手入れや買い出しに行く制度がありました。
でも僕が3年生になったとき、同期と話し合い、付き人制度をやめたんです」
野球に集中できる環境のもとで、西谷浩一監督(48)の指導方針はこうだった。
「打撃が不調になっても監督は口を出さない。自分の頭で考えることを要求され、自分で工夫するしかない。本当に行きづまったときだけ、声をかけてくれました。
一方、走塁と守備の練習はとにかく実戦的だったと、プロに入ってほかの高校から来た選手と会って実感しました」
同学年でエースだったのが、辻内崇伸氏(30)だ。やはり投球フォームを注意されたことはまったくない。そのかわり教えられたのは、過剰なまでの野球への情熱だった。西谷監督は朝練に始まり、授業後の練習、さらには一度家に帰って食事をし、夜は寮の生徒の夜間練習につき合う。
「それを一年間繰り返す。風邪もひかない監督の情熱に報いたい、監督のために勝つという思いが、自然に芽生えました。あと、OBの存在が大きい。
僕のときは、西武に行かれた中村剛也さんが、オフに練習に来てくれて、室内練習場でボールを打つ音を聞いただけで、『これがプロの打球音か』と刺激になり、憧れました」
2005年夏の甲子園で65奪三振を記録した辻内氏は卒業後、巨人にドラフト1位で入団し、憧れのプロに。現在は日本女子プロ野球機構・埼玉アストライアの監督を務めている。
大阪桐蔭にはI類、II類、III類という3つのコースがある。硬式野球部をはじめ、学校が全国レベルで強化している部活動の生徒は全員III類に所属している。
「学校は、ほかの有名校で実績を残した監督を連れてくる。そして、設備に積極的に投資する」(学校関係者)
たとえば、甲子園で野球部を応援する吹奏楽部。
「校舎の隣にシンフォニックホールという名の専用練習ホールを持ち、14部屋の個別練習場、録音設備や大画面プロジェクターまで備えている。180人近い大所帯で、そこから選ばれた55人が全日本吹奏楽コンクールに出場する。2005年創部と歴史は浅いが、同コンクール金賞の常連です」(吹奏楽関係者)
休みは野球部と同じ年末年始の4日程度。平日は夕方から4時間、休日は一日中練習を重ねている。
III類がトップアスリートを育成しているように、同じように強い情熱で、受験勉強を進めているのがI類、II類だ。
「大阪桐蔭は、いまや大阪の最難関私学です。週4日は7限目まで授業、土曜日も5限目まであります。夏休みは約2週間だけ。宿題もたっぷり出ます」(大阪の塾関係者)
2年前までは、生徒会もなかった。I類、II類の部活は週に1〜3日しか練習がない。
「模試が月に2、3回あり、土曜日の部活は模試でしょっちゅうなくなります。運動会も予行演習はなく、当日ぶっつけ本番でした」(OBの保護者)
意見の分かれるところだろうが、すべてを受験のために集中させるシステムが、同校の進学実績に表われているのだ。
青春時代に何かに打ち込むことで、得られるものがある。I類でもII類でも、III類でも、大阪桐蔭が生徒に教えているのは、そういうことなのかもしれない。そんな学校を形作ったのは、誰なのか。
「元校長のM氏です」と話すのは、同校の後援者の一人。
「1988年に校長に就任し、校名を大阪産業大学高校大東校舎から大阪桐蔭に変えたM氏は、副業で塾を経営しながら、その利益を投入して学校を立て直した。当初は毎月150万円の私財をつぎ込んでいました。親が自己破産して学校に通えなくなった生徒の面倒を見ていたこともあります」(同前)
その情熱は、大阪桐蔭の、部活や受験への入れ込み方に表われている。
だがM氏は、2015年に発覚した裏金問題の責任を取って同校の役職を退いた、毀誉褒貶の激しい人物でもある。
「大阪桐蔭を作った男」は、いま何を思うのか。本誌がM氏に取材を申し込むと、体調が悪く受けられないと、丁寧な手紙が届いた――。
(週刊FLASH 2018年8月7日号)
「栄光より挫折、勝利より敗北。成功より失敗から学んだことのほうが多かった」
約50年の長きにわたる監督人生を、こう振り返る横浜・渡辺元智元監督(73)。その間、指導法も時流に合わせて変えてきた。1973年、永川英植投手を擁して春を初制覇したころ、スパルタ指導に明け暮れた。
7年後に夏を初制覇した愛甲猛の世代は、会話による指導を重視。その後、厳しさのなかにも伸び伸び自由にやらせる指導も試みた。
最後に辿り着いたのは松坂大輔の時代。厳しさと愛情とチームワークを織り交ぜた指導が結実する。春夏連覇と、公式戦44連勝という偉業を成し遂げた。だが、指導理念は一貫して変わらない。
「目標がその日その日を支配する」
この言葉を信条に指導にあたってきた。大正時代の思想家・後藤静香の詩を引用したもので、部訓にも掲げられる。
松坂が高2の夏、県大会の優勝候補筆頭に挙がるも、準決勝で敗退。周囲から大バッシングを受けた。以後、大事な一戦を控えるたび、別の言葉も投げかける。
「人生の勝利者たれ」
要は、諦めたら終わり。目標に向かって耐え忍ぶ、我慢と忍耐心を植えつけるためだ。同時にベンチ外の選手にも、高卒後に第二の人生を歩むうえでの心構えとして贈った。これを今でも真摯に受け止めているのが筒香嘉智。渡辺氏によると、筒香は会うたびにこの言葉を口にするという。
「自分は野球バカで人生を終わりたくない。一人の人間として人生を全うしたい。そのためにも、謙虚な姿勢で野球に取り組みます」
スター選手であることに自惚れることなく、自戒の念をこめて言うそうだ。
主力選手を怪我などで欠き、チーム力が弱い年もある。そんなときにかける言葉が、「絶対に諦めるな。全国制覇を目指そう。高い目標に向かって逞しく前進しなさい」。
こう鼓舞して選手一人ひとりの士気を高める。何事も諦めず、目標に向かってチャレンジしつづけることで、人生の価値を導き出せると力説する。自らの失敗の連続から得た教訓だ。
「苦しみのなかへ積極果敢に突入していくところに、野球(人生)の徳が醸し出される」
どんなに辛い局面でも逞しく生き抜くことの大切さを説こうとする言葉の端々に、人を引きつける磁力がみなぎる。
わたなべもとのり
1968年、24歳の若さで監督就任。甲子園通算成績51勝22敗。勝率.699。優勝回数5回(夏2回、春3回)。現在は、青少年の野球指導のため、全国を行脚する
(週刊FLASH 2018年8月14日号)